7月17日 Vol.2238 補助事業
国や行政の補助事業は、社会基盤整備のための、重要な選択肢です。
ただし、事業者は、補助金におんぶに抱っこではいけません。
改めて、適切な運用が求められています。
炭化装置製造の㈱スミフク、僕も役員及び株主として経営参画しておりますが。
今般、千葉県庁さんの進める実証実験、「ちば地域産業創出実証プロジェクト 放置竹林駆け込み寺アソシエーション」に採択されました。
これは、千葉県内の環境面で課題になっている放置竹林を整備し、それを炭にすることによって、環境改善及び脱炭素化を推進し、そしてJ-クレジット創出までつなげていこうというものです。
竹炭は、昔から畑には非常に有効と言われています。
ただ竹炭づくりには手間(コスト)がかかるため、普及には限界がありました。
炭ですから透水性、保水性、通気性の効果があり、また微生物の住処として微生物活性にも貢献します。
竹炭特有のミネラル分も豊富です。
先般お邪魔した北海道の大規模ユリネ生産法人は、竹炭が栽培にとても良いということで、価格は高いけれども遠方(福島)から取り寄せており、またユリネの販売単価が高いので、充分に採算が確保できるということでした。
こんな事例は、まだまだ増やすことが可能だと思います。
日本中で、放置竹林が大きな問題になっています。
手入れをする人手やコストを確保できません。
山が竹に浸食されてしまうケースが散見されます。
竹は根が浅いので、大雨の際には、土砂崩れリスクが高くなります。
今回の実証実験を通して、そんな問題解決をする、新たなビジネスモデル構築への挑戦です。
また本件以外にも。
先般6月、GVVCでは「令和7年度みどりの食料システム戦略推進総合対策のうち農業分野のJ-ク レジット創出推進支援事業補助金」に採択していただきました。
その他にも、おそらく今月中に、北海道でのバイオ炭プロジェクトも採択される見込みです。
新たな事業は、試験や導入段階では、採算確保が難しいケースも多いので、その場合は適切に補助金を活用して推進すべきかと思います。
一方で、補助金は一定期間で終了になりますので、終了後は独立採算で事業継続できるようなモデルを確立することが大前提になります。
巷では、補助金の終了とともに事業自体も終了してしまうケースが多いのですが、それは原則NGです。