7月22日 Vol.2239 水不足?
この3連休は京都・岡山とまわってきました。
酷暑はもちろんのことですが、ここしばらくの雨不足がとても心配です。
酷暑と水不足がダブルパンチで続いたら、農業に与えるダメージは甚大です。
今年の生食用コメの作付けは、例年の1割程度増えたと、農林水産大臣は強気の発言をしていましたが。
しかし、自然環境の動向次第では、コメの収穫量は大幅に落ち込むリスクがあります。
現状はリスクつまり不確実性であって、そうなると断定しているのではありませんので、誤解のないように。
今年のコメが結果として増産になるか減産になるかは、現段階では断言できるはずもなく、また中途半端な予測をすべきでもありません。
ただ、いずれにしろ、生産量の多寡という結果に応じて、流通価格は大きく変動するでしょう。
日本は、インドネシア・フィリピンに続いて、世界第3位の降水量が多い国です。
国交省の発表によると、日本の平均降水量は1668mmで世界平均の倍程度です。
気象庁によると、日本の平均降水量は、統計的に有意な長期変化傾向は見られないということです。
こここまでで言えば、日本は水に恵まれた国ということでしょうが。
しかし、降水量合計は変わらなくても、雨の降り方が変わってきています。
大雨(100mm以上)の回数がどんどん増えています。
つまり平均的・分散的でなく、集中的に局所的に大雨が降る傾向になっています。
国土の7割が中山間地の日本では、大雨は一気に川や海に流れ出す傾向が強く、実質的な水の確保という観点では決して安穏としている場合ではありません。
改めて、水の管理や確保に関して、前倒しの対策や基盤整備やルール化が必要です。
多くの農地では、改良区などが水の管理をしていますが。
すでに各地では水の管理や取り合いを巡って、小競り合いが生じています。
農業への新規参入が増えない理由のひとつは、新規参入者には水が分け与えられないという事情もあります。
水に限らずですが、農業生産の現場は激変を続けています。
過去の延長だけでは、農業が持続可能ではないことは明らかです。
適切な情報を収集して、早め早めの対策が必要です。
もっともっと勉強しなければなりません。
難しい時代こそ勉強が大事であり有効であることは、歴史が証明しています。
今日も僕は、農業参入した鉄鋼会社の勉強会講師です。
昨日は、農業参入している大手ホームセンターから勉強会講師の依頼を受けました。
来週は、静岡県農業経営士の皆さんの勉強会講師です。
言うまでもなく、僕の言う勉強とは、机上の空論ではなく、実践的なものであり社会実装を前提としたものです。