1月25日 Vol.2266 雑感
今日からまた、熊本・岡山・愛知・静岡と、5日間の出張が始まりました。
この数日、日本列島は強烈な寒波に見舞われ、交通や物流が各地で混乱しています。
農業の現場も混乱しており、また農作物の価格は高騰するでしょう。
また、こんな時に、国政選挙のようですが。
選挙の政策や公約を聞いていると、いかにこの国が農業に対する見識や知識が薄いかと感じます。
日本で農業が衰退している大きな理由のひとつは、社会が農業を軽視しているからです。
口先では農業の重要性を語る人も少なからずいますが、行動や結果まで含めて評価すると、多くが無責任な他人事で本気度を感じません。
食料品を中心とした物価高騰は、もはや限界レベルを突破しています。
食料品中心に海外依存度の高い日本で、円安が定着していることもかなり危険です。
アメリカをはじめ諸外国では、日本以上の食料インフレが進行しています。
物価高騰や円安への抜本的対策が示されない中、消費税減税や手取りを増やすと言われても、相撲で言えば猫だましのようなもので、小手先の目くらましで焼け石に水にしか思えません。
うなぎのぼりの食料価格高騰は、社会構造が変わらなければ青天井です。
食料価格高騰は、ごく一部の農業関係者には利益をもたらすでしょうが、日本の社会全体には大きな不利益をもたらすことになるでしょう。
今年も、大雪だけではなく、酷暑や水不足の可能性があり、また農業生産コスト上昇もあり、食料価格高騰に拍車をかけるでしょう。
農業人口は減少し、耕作面積は減り、生産量は減り、農作物価格は上昇するという、悪循環真っただ中です。
いま必要なことは、抜本的構造改革です。
一方で、昨年頻発したインドネシアの大規模火山噴火の影響で、日本が冷夏になるのではという心配の声もあります。
このあたりは、学者でも議論が分かれるところで何とも言えませんが、噴煙がどの程度成層圏まで到達したのか否か。
ワーストシナリオは、いま日本ではコメの在庫余剰ということで減産になり、そこに冷夏がやってきたら、また一転してコメ不足?価格暴騰?
かつて、諸外国での火山の大噴火が天候や社会に大きな影響を及ぼした事例は多数あります。
その中で、とりわけ顕著だったものが、1991年フィリピンピナツボ火山噴火の影響を受けた1993年の日本における平成のコメ騒動です。
1993年当時の日本は、2年前の火山噴火の影響で、日照不足による冷夏となり、コメ作況指数は74と記録的な不作でした。
僕には、ひとつひとつの予測を、断言することはできませんが(おそらく誰もできませんが)。
しかし、様々なリスク(不確実性)があるということを認識した上で戦略を構築し、またリスクマネジメント(例えば保険をかけること)の事前準備をしていかなければなりません。
今年の期待のキーワード「脱炭素型農業」は、農業者と農外(異業種)企業との連携プレーがポイントです。
僕も連日、農外企業と協議をし、また農外企業から新たなご相談を承っています。
言い方を変えれば、農外企業の農業参入を促しています。
複数の新たなカーボンクレジット方法論構築にも挑戦しています。
皆さんも、農業者×農外企業の連携プレーをどんどん拡大されたらよろしいかと思います。
今年は、CO2削減に関する規制強化を背景に、J-クレジットの拡大も期待されています。
J-クレジット制度は、しっかりしたルールが制定されています。
しかし、一部のプレイヤーには、力量不足やモラルハザード(倫理観の欠如)の懸念が、指摘されています。
せっかくの素晴らしい制度ですから、軽薄なブローカーのマネーゲームにならないよう、信頼性のあるJ-クレジットマーケットを形成していかなければなりません。
その他、僕自身が、例年以上に今年注力するカテゴリーは花卉です。
花卉の中でも、鉢物を中心とした脱炭素型花卉の確立です。
2027年開催予定の「Green Expo」(花博)で、世界に発信できると良いのですが。
花卉業界は、食料価格高騰のあおりを受けて、このままでは底割れしてしまいます。
花卉も、農業の中で重要なカテゴリーのひとつです。
さらに、海外事業に関しては、僕自身は、コロナ禍で完全にストップしたのですが、いよいよ今年から再開します。
主な候補地は、カンボジア・インドネシア・ネパールです。
いま補助金申請等準備を進めています。
好むと好まざるとにかかわらず、昨今の事業は、国内と海外を線引きしている場合ではないという側面もあります。
今日は、熊本まで、あえて新幹線で、事務作業をやりながら移動しています。
関が原(岐阜県)付近は、やはり大雪で徐行運転でした。
移動時間に7時間内外かかりますが、僕にはとても有意義な時間で、退屈しているヒマはありません。
車窓からは、日本中に、素晴らしい農地や山や海や豊かな自然が広がっていることを再確認できます。
この素晴らしい自然に恵まれた日本の価値を、生かすも殺すも、我々日本人の考え方次第です。
選挙は選挙で大事ですが、しかしより重要なのは、政治や環境に振り回されることなく、我々自身が自立することです。

