12月11日 Vol.2262 円安

155円前後と、記録的な円安に歯止めがかかりません。
今朝のメディアでも、著名なマクロ経済学者が、一方は円安が問題だと言い、もう一方は円安が問題ではないと。
ルーレットではないのですから、赤か黒か、確率2分の1のゲームをやっているように聞こえました。

日本のマクロ経済は、輸出型産業が中心的存在であることは当然に理解しています。
輸出型産業には、円安はメリットが大きいでしょう。
しかし、日本が輸出型産業だけで成り立っているわけではありません。
何事も、過ぎたるは及ばざるが如しです。

我々農業他一次産業や消費者にとっては、円安の弊害がかなり大きくなっています。
マクロ経済学者の理屈は置いといて。
我々が、やるべきこと、或いはできることはいったい何かを、よく考える必要があります。

食料をはじめとした急速なインフレは、円安の影響大です。
円安はインバウンド需要が拡大して良いことだという意見もりますが。
しかし、そのようなことは一般的に途上国における現象です。
円安でインバウンドが増えた結果、国内旅行者は大きく圧迫されて減少しており、またオーバーツーリズムによる悪影響もあり、民泊がトラブルを頻発し、インバウンドをプラスの面だけで評価することはできません。

輸出型産業を除く、我々一般企業・産業の対策としては、やはり海外依存度を減らしていくことです。
食料をはじめ、自給力を高めることです。
一次産業はじめ国内産業の再構築です。

そもそも、脱炭素化社会を迎えているのに、遠くの国からCO2を大量に排出しながら、様々な物資を運んでくることは、もはや時代に馴染みません。
海外から様々な希少品や贅沢品を取り寄せて、それが先進国の象徴と思う方もいるかもしれませんが、そろそろ見直すべきではないでしょうか。
そもそも、いまの日本は先進国なのでしょうか?
世界の先進国は、経済大国であるとともに農業大国ですが、日本はそのような要件を満たしていません。
飽食に明け暮れて、豊かさを謳歌しているうちに、平和ボケが進行し、気がついたら世界から遅れをとってしまっています。

一次産業の再構築なくして、日本の未来はありません。
海外依存度を引き下げ、国内で自立する方向に転換していくことです。
明治維新で、鎖国から開放に方向転換した日本において、福沢諭吉先生は独立自尊が大事だと説かれました。

農業はじめ一次産業が国内中心になれば、インフレの抑止力になり、またCO2排出削減にも効果的です。
有事の時の、国家の安定性にも貢献します。
戦争などと、口に出すのも嫌ですが、しかし日本も含めて絶対に戦争がないとは言い切れません。

国内の農業他一次産業が活性化することは、国民生活の安定・国民の健康・地方経済・安全保障・災害対策・環境保全、そしてCO2削減と、多面的効果(機能)があります。

昨日も大手企業の方々と、国内農業拡大の打ち合わせをしておりました。
一部の会社や人々は、水面下で、いま農業の強化に動いています。
とても大事なことであり、希望の選択肢です。